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質屋の歴史

質屋は、1200年前の奈良時代には存在していたと言われており、1960年ごろまでは、庶民が使える金融として、物入りの際に良く利用されていました。（時代劇などで質屋がよく登場するのはこのためです）

1970年代からは、担保を取らずにお金が借りられる「団地金融」が台頭してきたため、徐々にこちらを利用する人も増えていきました。
（団地金融はその後、消費者金融へと成長していきます）

このように、質屋以外の金融業が発達してきたため、質屋も他の金融と同様に、警察の公安委員会に管理されるようになります。
1950年に質屋営業法が制定されると、質屋は営業許可制となり、利息や流質期限などが整備されました。これにより、一般の利用者が質屋を使いやすくなった面もあるようです。

質屋とは

質屋は質店（しちてん）・質舗（しちほ）ともいわれ、 身の周りの物を担保に取ることでお金を貸してくれる店舗の事です。


担保に取る物品を質草（しちぐさ）と呼びますが、この質草をもとに金銭を借り入れることを質入（しちいれ）といいます。期限までに借りたお金を返せば、質草を返してもらうことができますが、返さない場合は質草の所有権が質屋に移ります。（これを質が流れると言います）

質屋の特徴

質屋は、自分の持ち物を質屋に預けることで、価値に応じた金額を融資してくれます。
これを質入れ・質預かりと呼びます。
決められた期日までに借りた金額に利息を加えて返済すれば、預けた品物を受け取ることができます。
もし期限までに返済出来なかった場合は質流れとになり、その品物は質屋のものとなります。ただし担保ですでに質草を預けているので、融資してもらったお金は返済しなくて良くなります。
質屋に質入れしてから、質流れになるまでの間は、お金を借りた人が質草の所有権を持っています。優良な質屋なら商品の状態を大切に保管しておいてくれますので、状態が悪くなったり、勝手に使われてしまう事はありません。

リサイクルショップに品物を売った事がある人は多いと思いますが、質屋に入ったことがある人はあまり多くありません。
「質屋に品物を預けるのは後ろめたい」という人がいますが、実は質屋とリサイクルショップとはそれほど大きな違いはないのです。


リサイクルショップは買い取りをした段階で終了ですが、質屋は流質期限内なら質草を取り戻すことも可能です。
質屋は後で取り消しできるリサイクルショップですね。
短期間ちょっとお金が必要だが、すぐに返せる場合は質屋を利用すると非常に便利です。

■質屋の基礎知識
質屋のシステム
質流れについて

■江戸時代の質屋/リサイクルショップ/金融事情
質屋はだれがどんなものを持ち込んだ？
高利貸しの金利はどのくらい？
江戸の町で大金を手にした「札差」とは
江戸の古物商「見倒屋」は何でも買い取るリサイクルショップ
古着屋でそろわないものはない？

■金貸しと質屋の起源
金貸しの始まりは奈良時代の仏教イベントがきっかけだった
利息稼ぎは「米貸し」が起源
米は神様から借りたもの
出挙(米貸し)は昔の年金制度だった
質屋の始まりは1200年前の奈良時代

■質屋の買取事例
ダイヤモンドの買取事例 (買取価格：18万4千円)
ルビーの買取事例 (買取価格：21万円)

■宝石の評価と査定の基礎知識
カラット数と買い取り金額の関係
ダイヤモンドのカットについて
ダイヤモンドのカラーについて
ブランドの指輪と買い取り額の関係